セミナー情報

平成18年度「らいふあっぷ基礎講座&相談会」報告

らいふあっぷ基礎講座&相談会
円滑な管理組合運営と適切な維持管理による快適なマンションライフをめざし
新しく管理組合の役員になられた方などを対象に、円滑な管理組合運営などに必要な基礎的な知識について専門家がわかりやすく説明。計3日間にわたり合計9講座を開催しました。別途、個人相談会も実施しました 10月29日
管理組合とは何をするのかという基礎的な知識から、実践的な防犯対策、マンション管理 標準指針の利用方法などをテーマに開催しました。 管理組合って何をするの!?(初めて役員になった1年間)

●管理の善し悪しは組合員が握っています
 マンションとは、2以上の区分所有者が存する建物で、人の居住の用に供する専有部分のあるもの、並びにその敷地及び附属施設のことです。そしてマンションの管理の主体は、区分所有者の団体である管理組合です。つまり、マンション管理の良し悪しは、組合員が握っています。スムーズな管理組合の運営は次のようなことを認識する必要があります。管理主体は管理組合であり、管理組合は自治組織であること。直接、総会で集まって議決します。管理会社との付き合い方は、管理会社はパートナーであるということ。全部お任せにしては駄目です。一緒に、快適なマンションライフができるように管理会社の管理業務をチェックします。それから専門家を利用する。それから管理組合の将来計画を立てます。
●共同で管理することの大切さ
 管理組合運営の具体的な方策は、まず具体的な「計画を立てる」。次に、管理規約や長期修繕計画を見直したり、きちんとした管理体制をつくるなど「実行する」。次に管理標準指針などを使って、管理組合がうまく運営されているかを「評価する」。次に、高齢者も住みやすい居住環境づくりや、民主的な管理組合の運営に「改善する」。そして。管理組合が自立的に継続的で、計画的で、連続的な運営ができるように「自立する」。その際、理事会、管理組合、専門委員会の情報を公開してください。いま議論していること、やっていることを掲示板に張るだけでもいいんです。そして住民の意見を反映できるようにする。それから健全な会計にする。管理組合同士の情報の交流も必要です。こうした形でマンション自身が自立することが重要です。つまりマンションは一戸建てと違って、顔を知る、助け合うだけではなくて、共同で管理することなのです。

マンション管理標準指針〜マンション管理の一層の適正化のために
●「標準的な対応」と「望ましい対応」を紹介
 「マンション管理標準指針」や「マンションみらいネット」がなぜ構築されたのかについてご説明いたします。平成13年8月にマンション管理適正化法が施行されて、マンション管理の主体は管理組合であることが謳われました。そして平成16年1月の標準管理規約の改正で、修繕履歴の整理、設計図書等の保管が組合の業務として新設されました。では我々管理組合の人間は、具体的に何を基準に管理したらいいのか知りたいというご要望等にお応えするために、昨年12月、国土交通省が「マンション管理標準指針」を策定して公表しました。本指針では重要性の高い項目を選定。管理組合の運営から管理業務の委託まで5分野、66項目書かれています。この指針は、管理組合の方が一般的にはこの程度の事はやってくださいよという「標準的な対応」と、次の目標としてやってほしい「望ましい対応」、そしてなぜそうなるのかというコメントが付いています。皆様方は、マンション管理を見直されるときに、これを参考にしてください。
●マンションみらいネットも上手に活用
 でも役員が、毎日管理事務所に詰めて事務をやっているわけではありません。そこでうまくシステム化するために、国の補助事業として「マンションみらいネット」が誕生しました。例えば、理事会や管理組合の活動状況、修繕履歴、設計図書等の保管場所などをセンターのコンピュータに登録することで、インターネットでいつでも見ることができます。さらに中古マンションを買おうと思っておられる一般の方も閲覧検索できます。現在、このみらいネットに、全国で約330件の管理組合が登録しています。大阪府下では26管理組合です。7月からインターネットで見ることができますので、ぜひ一度、他のマンションも見ていただきたいと思います。
ミニ講座1 管理組合活動報告 防犯モデルマンションの紹介
防犯に強いマンションづくりに 皆様方も取り組んで下さい。
講師 池田 正隆(いけだ まさたか)
ルモン・夕陽丘学園坂 管理組合 副理事長


 私どもは平成17年8月に申請して、防犯モデルマンションに認定されました。防犯モデルマンションとは、各都道府県警察の外郭団体で防犯協会連合会が認定を行う、犯罪に遭いにくいマンションのことです。基準は、外部から侵入しにくい構造。共用部分の見通しを確保した構造。エレベータ内に防犯カメラ、非常通報装置を付けておくこと。駐車場、駐輪場等の明るさの確保。ピッキング困難な鍵と補助錠の設置です。詳しい内容や、申請から認定までの手順についても、「大阪府防犯協会連合会」のホームページで内容が公開されていますので、ご覧ください。
  泥棒の侵入経路ですが、建物内・共用部分へは玄関オートロック、外壁、屋上、この3つをきちんと押さえておけば建物内に侵入することを抑えることができます。住戸内への侵入経路としては、玄関ドアと、バルコニー、窓の部分になります。防犯対策をするにあたって、業者のいいなりにならず、ぜひ皆さんで調べて相場等を認識し、対策してほしいと思います。  ※(注)講座1〜6&ミニ講座1〜3の講師の役職、部署等は講演時のものです。
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