セミナー情報

第11回分譲マンション管理セミナー報告

分譲マンション管理セミナー報告   管理会社に不満を抱き、両者の関係がぎくしゃくしている管理組合が少なくありません。そこでもっと管理会社と上手とつきあっていくための考え方を、社団法人高層住宅管理業協会の入村理事に講演していただきました。 『優しく』そして『易しく』管理会社と上手につきあっていくために

● 日本は世界に20年強遅れている
 国際的に見た時に、今年の4月1日に全面施行された個人情報保護をはじめ、ISO、国際標準規格、会計基準の固定資産の減損会計など、さまざまなものは、実はもう20年以上前から多くの国々では法律化されて、それを常識としての動きにされていました。このような形で国際的に見て、日本は立ち遅れ、そして一挙にやらざるを得ない状況になってきているわけです。その中で管理業界というのを見ると、さらに遅れています。管理会社を統率するというか制約する法律は、平成13年、マンション管理の適正化法という法律が出来上がってからです。新しくマンションをお買い求め頂いた時の管理会社は、マンションにお住まいの皆様方が選んだ管理会社ではありません。管理の仕様も皆様方が選んだという状態ではありません。従いまして、設立総会の時に管理組合皆様方が、自分たちが選んだという状態をまず作って頂く。このことがものすごく大切なのではないのかと思っています。
● 管理とは、目的ではなく手段
 管理とはいったい何でしょうか。皆さんはマンションを買われたことが目的ではないはずです。毎日活き活きとした生活、そして安心した一日一日を過ごすこと、言ってみれば楽しい人生を過ごしていくこと。そのために手段としてマンションを買われていると思います。同じように考えてきますと、なぜマンションの管理をするのか。管理をすることが目的ではありません。安心な一日一日、そしてかつ活き活きとした一日を重ねていくために、かつ不動産としての資産価値を維持していくためであり、あくまで手段です。そしてその目的を実現していくために手段としてどの管理会社を選ぶかということが浮かび上がってくるわけです。
● 5年後、10年後こうありたいという“想い”が大切
 そう考えていきますと、年齢も性別も家族構成も違う多くの人たちが集まって成り立っている管理組合様、そのような人たちが共有できる想い。言ってみれば5後、自分たちのマンションはこういう状態でありたいよね、あるいは10年後こうしたいよね、この想いを共有して頂くことが必要になってきます。想いの共有があってはじめて先ほど申し上げました手段としての管理という部分が浮かび上がってくるわけです。
 そして管理組合様がお創り頂きました想いを、今度は管理会社と共有する。このことで初めてきちんとした、管理組合様も納得するマンション管理という業務ができるのだろうと思っています。そのためには管理組合様と管理会社が、この資料では「AU」と書いてありますが、「あう」という状態、わかりあう、あるいは想いを共有しあう。この状態が大変必要であるし、それが入り口だと思うわけです。
● よい管理会社の選び方とは?
  では具体的によい管理会社をどうやって選ぶのか。管理という仕事は、ものを売っているわけではありません。従いまして、単純に「にんげん」に行き着くわけです。管理組合の皆様方も人間です。人間対人間ということで考えた時に、相手にしていい相手、お付き合いしていい相手なのかどうなのか。ごく普通の感覚で管理会社を見て頂ければいいのではないだろうかと思います。
 皆様方、現に管理を委託されている管理会社の何人と会われていますか。100人、200人と会われている方はおられますか。おそらくおられないと思います。日常的に会うのは、5人とか、せいぜい10人くらい。その5人、10人がいいか悪いかで、実はいい会社かどうか判断されているのではないでしょうか。そう考えていけば、根本は簡単でして、その会社がいい人の集まりであるかどうか、ここを見て頂くのが一番間違いのないことだろうと思います。ですからできるだけ多くの管理会社の人間に、皆様もお会い頂きたい。
 また、逆に管理会社としては、できるだけ上位にいる良い役職者が管理組合様を訪問し、理事の皆様とお話をさせて頂く。当然、管理組合様の先ほどの想いということと、管理組合も当然のことながら経営方針、想いというものがあります。それを逆に確認して頂く、このような相互の動きの中で、想いをわかりあう状態が作られるわけです。
● 当たり前のことを当たり前にしている会社
  人間対人間のように、ごく当たり前の感覚で判断すれば、よい管理会社とは、「嘘はつかない」「約束を守る」「助け合っている」会社ということになります。つまりは、当たり前のことを当たり前にしている会社。これが一番皆様にとっても安心できる管理会社だと思います。技術者の数であるとか、管理戸数であるとか、それはあくまでも土台です。そこから何が生まれて、それをどう活かしているのか。これがポイントです。
 一方で、管理組合様が管理会社に対して、一挙に状況を良くしていきたいということであれば、要望の声を大きくして頂くことです。ただし、その時に、ぜひ心に留めて頂きたいのは、何のために、ということをぜひ明確にして頂きたい。その実現のために、管理会社に対して、あるいは場合によって、コンサルタント会社に対して、知恵を借りる。このような動き方をしていけば、新しい形での管理組合様と管理会社の

 ※(注)講師の役職、部署等は講演時のものです。