セミナー情報

マンションらいふあっぷ基礎講座

7月11日
マンション維持管理における資金サポートや、失敗しないための大規模修繕などをテーマに開催しました。 講座1 マンションの適正な維持管理に向けて
 今日お集まりいただいている皆様方が一番ご苦労されていることだと思いますが、マンションは、住んだ後の維持管理が一番の問題になってきます。そこで公庫では、マンションの適正な維持管理に向けて、次のような取り組みを行っています。
●公庫マンション登録情報制度
 マンションの管理規約や長期修繕計画など共用部分の維持管理内容が、公庫の定めている維持管理要件に適合していることを、公庫が認定した機関に登録しておく制度です。登録することによって、登録機関のホームページで、維持管理が良好なマンションであることをアピールしていただくことができます。その他にもいくつかメリットがあります。
●公庫マンション維持管理ガイドブック
 マンションの維持・管理体制をチェック項目に従って確認することができます。また、保守・点検の履歴の記録、修繕の記録にご活用いただけます。こうした維持管理のためのチェックシートが世の中にあまりないものですから、私どもから提案させていただいております。日頃の管理組合活動のお役にたてれば幸いです。
●マンションすまい・る債
 皆様方が集める修繕積立金を、どういう形で確保・運用していこうかということも、非常に心配な点だと思いますが、これに対して公庫の方では「マンションすまい・る債」をご用意しています。これは公庫が発行する1口50万円の債権(利付10年債)を管理組合さんが修繕積立金により、毎年1回ずつ継続的(最高10回)購入していただき、利息を付けて公庫が買い戻す制度です。
一番大きな特徴としては、元本を確実に保証させていただく点です。その他にも国債並の利回り(年平均利率1.537%)や、修繕計画に応じて手数料なしで中途換金も可能など、さまざまなメリットがあります。将来、必ず生じる大規模修繕に備えてご利用されることをおすすめ致します。
●マンション共用部分リフォーム融資
 工事に当たって、万が一、資金が不足するような場合、公庫では「マンション共用部分リフォーム融資」をご用意し、資金的な面でサポートさせていただいております。最長10年間の固定金利ローンで、工事費の8割まで融資可能です。 講座2 こうすれば防げる「長期修繕計画・大規模修繕」の失敗
  住宅金融公庫が作った「大規模修繕マニュアル」にそって、失敗をしないためのポイントをご紹介したいと思います。
  1. 大規模修繕の体制づくりとパートナー選び…成功しておられるところは、ほとんど修繕委員会を作られています。パートナー選びの条件としては、大規模修繕に関する実績があるかどうか、分かりやすく説明できるか、などがポイントです。
  2. 建物を見る、知る…建物の傷み具合などを把握するため、専門家等に診断してもらいます。また総会で理事長さんが変わったとき、一緒にマンションを見て回ることも大切です。
  3. みんなに知らせる…建物の状況を皆さんに知っていただき、共通の理解をすることが大切です。また、広報で周知した内容は整理・保管しておくこと。
  4. どのような修繕をするか…パートナーに原案を作成してもらい、十分説明を受けて、修繕委員会で検討します。また、追加工事は付き物。当初から予備費を計上しておいた方がいいでしょう。
  5. 修繕を決定・合意する…総会の決議を必要とすることもあります。管理規約の改正の必要がないかどうかもチェック。
  6. 詳細な設計図をつくる…経験のある設計事務所に実施設計を発注します。図面や仕様書をチェックし、十分に話し合うこと。
  7. 施工会社を選ぶ…よい会社を選ぶことも大切ですが、皆が納得する方法、公正で透明なやりかたで選ぶことが重要です。
  8. 工事を発注する…もしトラブルが起きて裁判になったときに備えて、親会社の住所もチェックしておきましょう。
  9. 工事のお知らせと準備…工事期間中は生活に不便が生じます。期間の告知、安全対策、避難通路など、きめ細かな対策が必要です。
  10. 工事をはじめる…設計図通りに工事が進められているかどうを確認し、手直しの指示や報告を求めます。任せっぱなしは駄目です。
  11. 工事が完了したら…竣工検査を行います。管理組合も自ら検査をします。パーティを開いてコミュニティ形成を図ることもOK。
  12. 新たな維持管理へ…終わった後、建物はすぐに劣化が始まります。次の修繕を視野に入れておく必要があります。
芝田 ミニ講座1 共用部変更をともなう給湯設備改善による快適性の向上
給湯設備は、毎日使うもの。グレードを上げて快適な生活を
講師 芝田 三義(しばた みよし)
大阪ガス(株)大阪リビング営業部 販売第2チーム
 マンションでの快適な生活を送るために、給湯は欠かすことのできない設備です。給湯設備もマンションが建築された時期や、建築構造等により、様々な種類のものが設置されていますが、ライフスタイルの変化等により、建築当時の設備では給湯能力が不足してくるケースもあります。その場合、給湯設備の改善を検討しますが、給湯器自体はマンション居住者様の専有物でも、燃焼排気の関係で共用部を変更しないと改善できないケースが多くあります。そんな時は、管理組合でご検討していただく必要が出てきます。
今回、管理組合で共用部変更を検討された結果、給湯設備を改善された事例をいくつかご紹介させていただきました。また、最新設備の導入によるさらなる快適性の向上の提案もさせていただきました。さらに共用部分に関しては、集会室の冷暖房の設備の改修のお手伝いもやっております。集会室に床暖房を導入して、温かいフローリングにしたことで、集会に集まる方が多くなったという話しも聞いております。私ども大阪ガスでは、皆さまのマンションライフがより快適になりますように、管理組合さんに対しても、さまざまなご提案をさせていただいております。給湯関係でお困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。  ※(注)講座1〜5&ミニ講座1〜3の講師の役職、部署等は講演時のものです。
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