「マンション管理フェスタ2015」 講演:マンション管理を新しい角度で見る

将来や非常時に役立つマンション管理のノウハウを一堂に

「マンション管理フェスタ」は、賛助団体や協 力団体の協力を得て行う2年に1度のイベント です。今年も各団体のマンション管理に関する 展示や専門家とのお話コーナーのほか、講演会 やベランダ避難体験など盛りだくさんのプログ ラムを用意。「 マンション管理や大規模修繕につ いての参考事例を知ることができた」「 専門家の 方に個別相談が気軽にできてよかった」などの コメントもいただきました。

≪講演≫ マンション管理を新しい角度で見る

今回は、スーク創生事 務所代表であり、京都市 内を中心に多くのマンション管理やまちづくり などに関わっておられる大島祥子さんに、「マンション管理を新しい角度で見る」と題して、講演していただきました。 マンションを取り巻く課題や先駆的なマンションの実例の紹介には参考になることも多く、皆さん熱心に聞き入っていました。

≪体験≫ フェスタで体験

今回は避難のために「ベランダ の隔壁パネルを破る」体験がステージ上で行われました。体験したのは、当日の参加者で希望された方8名。始めは手でドンドンと叩いてもなかなか割れず、結構堅 いものだと実感。万一のため、近くに木づちや植木鉢を置いておくといい、といった話も出ました。体験者の方 はもちろん、見ている方も、万一に備えてのシミュレー ションできるいい機会になったのではないでしょうか。

≪発表≫フェスタで体験

ステージでは、「耐震化に向けて管理組合の活動」について、メゾンドール帝塚山管理組合の修繕委員会の方から、 また第28回大阪市ハウジングデザイン賞特別賞を受賞したファミールハイツ北大阪2号棟の管理組合からも、これまでの経緯をご報告 いただきました。

専門家とお話してみませんか?!

大阪市マンション管理支援機構の6団体の専門家と話せるコーナー。ちょっと敷居が高い?と思われがちな専門家の方に、気軽に相談できる機会とあって、皆さんから好評をいただきました。
●大阪弁護士会
●大阪司法書士会
●大阪土地家屋調査士会
●(公社)大阪府不動産鑑定士会
●近畿税理士会
●(公社)大阪府建築士会

賛助団体・協力団体のお役立ち情報コーナー

当日はさまざまな賛助団体・協力団体などが、役立つ情報を提供するコーナーを設置。来場者はそれぞれの展示などを見たり、係員に質問したりしていました。

[公共団体]
●大阪市(都市整備局・消防局)
●大阪市住まい公社
●(独)住宅金融支援機構 近畿支店
[賛助団体]
●大阪ガス(株)
●(一社)マンションリフォーム推進協議会 近畿支部
●(一社)マンション管理業協会 関西支部
●(一社)不動産協会 関西支部
[協力団体]
●NTTマーケティングアクト
●大阪府錠前技術者防犯協力会
●日本赤十字社 大阪府本部
●大阪府防犯設備士協会
●(公社)立体駐車場工業会
●(公財)マンション管理センター

防災グッズ展示コーナー

もしもの時のための非常時の持ち出し品や、その時に届けられる救援物資、またテントの中に設営する簡易トイレの実物展示、他に住宅用火災警報器などの展示もありました。個人として、またマンション管理組合としての備えについて、考えるきっかけになったのではないでしょうか。

マンションの取り組み紹介

大阪・京都・神戸の関西三都市でのさまざまな試みを紹介する展示コーナー、また大阪市内のマンション管理組合のコミュニティ活動や、駐輪場のリフォームや削減等、さまざまな問題への取り組み事例が写真入りでわかりやすく紹介されました。

平成26年度「管理組合交流会&相談会」報告

会場の様子

会場の様子

他の管理組合と情報交換を行い、管理組合運営のヒントを見つけていただけるよう、管理組合交流会を開催いたしました。

当日は34名の参加があり、マンションの規模別に5つのグループに分かれて交流しました。

最後に、各グループから交流内容の発表があり、コメンテーター(弁護士、建築士)から交流会の総括をしていただきました。

総括では、「無関心な住民も多いと思うが、マンション資産を守っていくには、まず管理組合活動に興味を持ってもらうことが 大切である」 「大規模修繕のコンサルタント選びは、金額ではな くどのような修繕設計を提案してくれるかがポイントである」との話がありました。

アンケートでは、「アドバイスをもらいトラブル解決の糸口が 見えてきた気がする」「他のマンションでも同じような問題があることが分かり少しほっとした」といった感想が寄せられました。

NO.24 梅田シティビラアクトIII管理組合

月に一度の
マンション内カフェでコミュニティを活性化

「梅田シティビラアクトIII」は地下鉄谷町線中崎町駅から徒歩3分、阪急梅田駅からも徒歩6分に立地する、今年で築34年になる総戸数147戸の超都心型マンションです。
今回は都心に立地するマンション特有の問題点やマンション内で行っているコミュニティ活動についてお聞きしました。

● 都心型マンション特有の問題点

  梅田シティビラアクトIIIは大阪一のビジネス街である梅田からも程近いこ とから、分譲当初より投資物件としての人気が高い分譲マンションでした。
また事務所として使用されることも多いので、実際に区分所有者自身が 住んでいる住戸は半分もなく、コミュニティの形成が非常に困難でした。

● 月1回の「和み茶館(なごみちゃかん)」でコミュニティを活性化

  このような状況で、マンション入居者間のコミュニケーションを深めようと、集会室を利用し月に1回「和み茶館」というカフェを開催しています。この「和み茶館」はマンションに住んでいる区分所有者や賃借人はもちろん、最近では近隣の方々やマンションに出入りする業者の方まで参加するようになり毎回大盛況とのこと。本格的な厚切りトーストとコーヒーで100円(実費)。
もう一つ、特徴的な取組として年1回行っている「いらない人からいる人へ」というマンション内のリサイクルイベントがあります。これは「、いらない人」が使わなくなった物を決められた場所に陳列し「、いる人」がそれを自由に持って帰ってもいいというものです。まだまだ使える物を捨ててしまうのはもったいないと考える人も多く、出品する人ももらう人もお互いに「助かっている」とのこと。

● 自分達のマンションは自分たちで守る

  一昨年、賃借人が勝手にマンション内で風紀を乱すような営業行為を行っていることが発覚。突然、マンション内を見知らぬ人が出入りするようになり、住人は困惑。警察に相談しても取り締まることができないとのことで、らちがあきませんでした。そこで管理組合は一致団結し、弁護士の指導のもと、当該部屋の使用禁止の仮処分申請を行い、この賃借人を早期に退去させることができました。
このトラブル解決の際にも「和み茶館」で培われたコミュニティ力(りょく)が発揮されたことは言うまでもありません。

● 情報を全てオープンにして進めた大規模修繕工事

  取材にお伺いした秋口は、ちょうど大規模修繕の真っ最中でした。施工業者選定の際には、全ての情報をオープンにしガラス張りの運営を心がけたとのこと。
この記事がマンションらいふあっぷに掲載されるころには、梅田シティビラアクトIIIは、より美しいたたずまいを現していることでしょう。
マンション概要 所在地:大阪市北区大阪市北区堂山町15
建築年 1980年
構造・規模 SRC 造 地上 14 階
総戸数 147 戸
駐輪場台数 68 台
役員体制
役員任期 5年
役員数 10人
選出方法 立候補・推薦制
理事会 1回/月
定例総会 1回/年

「マンション管理フェスタ2013」開催速報

マンションの未来&防災を考えるきっかけに festa20130908_1

9月8日、第4回「マンション管理フェスタ」を開催しました。これは賛助団体や協力団体等の協力を得て2年に1度開催しているイベントで、各団体の防災やマンション管理に関する展示、「専門家とのおしゃべりコーナー」のほか、発表会、講演会など盛りだくさんのプログラムを用意。当日は不安定な天候にもかかわらず、多くの方にご来場いただき、「防災や、マンション管理についての役立つ情報があってよかった」「専門家の方とお話しできてよかった」などのコメントもよせられました。

≪発表≫ フェスタで発表会!

フェスタで発表会! ステージでは、「エバーグリーン淀川」で活動されている皆さんがフラダンスを披露。心地いい音楽に合わせた優雅な踊りに、観客の皆さんも見入っていました。また、管理組合理事長の金原玉枝さんが「自分たちのマンションは自分で守る」と、実際の困りごとを解決した事例を報告されました。

≪講演≫ マンション災害に備えること

今回は、「災害に備えて、マンション内でできること」としてNPO法人プラス・アーツ理事長の永田宏和さんに、「マンション管理とコミュニティ活動」として、マンションコミュニティ研究会の代表・廣田信子さんに講演していただきました。どちらも実際の経験に基づいたアイディアが満載で、参加者も熱心に聞き入っていました。
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専門家とお話してみませんか?!

festa20130908_5 大阪市マンション管理支援機構の6団体の専門家と話せるコーナー。ふだんなかなか気軽に話す機会のない専門家の方と、お話したり相談できるとあって、待ち時間ができるほど好評でした。
●大阪弁護士会
●大阪土地家屋調査士会
●近畿税理士会
●大阪司法書士会
●( 社) 大阪府不動産鑑定士協会
●(公社) 大阪府建築士会

賛助団体・協力団体のお役立ち情報コーナーも

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当日はさまざまな賛助団体・協力団体などが、役立つ情報を提供するコーナーを設置。来場者はそれぞれの展示などを見たり、係員に質問したりしていました。

[公共団体]
●大阪市
●大阪市住まい公社
●(独)住宅金融支援機構 近畿支店
[賛助団体]
●(一社)マンション管理業協会 関西支部
●(一社)不動産協会 関西支部
●(一社)マンションリフォーム推進協議会 近畿支部
●大阪ガス(株)
[協力団体]
●NTT西日本-関西
●NPO法人大阪府防犯設備士協会
●NPO法人大阪府錠前技術者防犯協力会
●関西電力(株)
●(公財)マンション管理センター
●大阪市消防局
●(一社)日本エレベーター協会 関西支部
●(公社)立体駐車場工業会

防災グッズ展示コーナー

ふだんも使えていざという時変身する「防災かまどベンチ」や簡易トイレキット、非常用持ち出しリュックや、身近なものを非常時に役立てる工夫など、さまざまなアイディア商品を展示、来場者は熱心に見入っていました。
festa20130908_8 ●日本赤十字社 大阪府支部
●(財)大阪市消防振興協会
●NPO法人プラス・アーツ ほか

マンションの取り組み紹介

防災訓練やコミュニティ活動など、マンションのさまざまな取り組み事例が写真入りでわかりやすく紹介されました。
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映像で見る管理組合応援コーナー

災害対策、大規模修繕、建替え事例など、マンションに関するお役立ちビデオを視聴いただきました。
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ベランダでの喫煙に対し、 損害賠償命令が出された事例/名古屋地方裁判所 平成24年12月13日

名古屋地方裁判所 平成24年12月13日

●事件の概要
 本件は、70歳代の女性Xが、Xの真下の階に住む60歳代の男性Yに対し、Yのベランダで吸うたばこの煙が原因で体調が悪化したなどとして、150万円の損害賠償金を求めた事案です。
本件マンションは川に面した景色のよい立地にあり、Xは2008年ころ同マンションに入居しました。しかし、Xは、Yがベランダで喫煙するため、階下から流れてくるたばこの煙がXの室内に入ってきて、ストレスを感じたり、帯状疱疹を発症したことなどから、Yに対して電話や手紙でベランダ喫煙を辞めるよう求めるなどしました。
それにもかかわらず、Yのベランダでの喫煙が継続して行われたためXがYに対して、前述のとおり損害賠償訴訟を提起しました。なお、Yは、使用細則に「ベランダでの喫煙を禁じる規則はない」などと反論していたようです。
●問題点
 マンションベランダでの喫煙行為が、マンションの他の住民に対する不法行為となる場合があるか。また、マンションの管理規約や使用細則に、ベランダでの喫煙行為を禁止する規定が存在しない場合であったとしても同様に不法行為となるか。
●判決内容
判決は、まず、「自己の所有物内でも、いかなる行為も許されるというものではなく、行為が第三者に著しい不利益を及ぼす場合には、制限が加えられるのはやむを得ない」としたうえで、専有部分・専用使用部分での喫煙について「マンションの他の居住者に与える不利益の限度によっては制限すべき場合があり得る」と言及しました。
そして、他の居住者に著しい不利益を与えていることを知りながら喫煙を続け、喫煙行為を防止する措置をとらない場合には「喫煙行為が不法行為を構成することがあり得る」とし、このことは、使用細則がベランダでの喫煙を禁じていない場合でも「同様だ」としました。
そして、本件では、Yが、2010年6月以降、ベランダで喫煙していた量は平日の午前中で5、6本だと認定し、さらに休日や再就職以前で日中に家に居た時期はこれを大きく上回ると認定し、「(Yの)喫煙で原告の室内に入るたばこの煙は少ないとはいえない」と判断しました。そのうえで、Xが理由を挙げて再三喫煙を辞めるようYに対して要請していた点などから、管理組合が掲示等で注意喚起した2011年5月以降、YがXに配慮せず自宅ベランダで喫煙を続けた行為は不法行為になると判断しました。
なお、Xの損害額については、不法行為として認定されたYのベランダでの喫煙行為の期間が2011年5月から同年9月19日までの約4か月間であること、自室内での喫煙でも開口部や換気扇等からの煙を完全に防止することはできず「マンションに居住しているという特殊性から、原告も、近隣のたばこの煙が流入することについて、ある程度は受忍すべき義務がある」ことなどを理由に、慰謝料5万円が相当と判断しました(Xの体調悪化とYのたばこの煙との因果関係については否定しました)。
【判決の意味】
 本判決は、マンションベランダでの喫煙行為について、再三の注意にもかかわらずベランダでの喫煙を続けたなどといった一定の事情がある場合に、ベランダでの喫煙行為が不法行為に当たるとして損害賠償義務を認めました。この点、マンションベランダでの喫煙行為が直ちに不法行為になると判断したわけではありませんが、マンションベランダでの喫煙行為による住民間のトラブルが増えつつあるなか、一定の事情のもとでは、たとえ管理規約や使用細則等で禁止した規定がなくても、不法行為になりうることを示した点で注目すべき判決といえます。
◆ 管理組合の今後の対応 ◆

 本件は、直接的にはマンション住民間の問題(紛争)であって、本判決を受けて直ちにマンション管理組合として何らかの対処を講じなければならないというものではありません。しかしながら、近年、マンションベランダでの喫煙行為による住民間のトラブルが増えていることからすれば、ベランダでの喫煙行為に関する取り決めを使用細則などで予め定めておくことが、紛争の予防という点では良いかと思います。また、使用細則で規定を設けるという方法の他に、掲示板や回覧板等でベランダでの喫煙行為に関する注意喚起を行うということも一つの方法だと思います。
いずれにせよ、マンションは多数の住民が生活する場所ですので、使用細則の整備などによって、各居住者ができるだけ快適に生活できるような環境を整えることが大切です。

平成24年度「管理組合交流会&相談会」報告

会場での様子

会場での様子

管理組合運営では、日常的に様々な問題が発生します。そこで他の管理組合と情報交換を行い、今後の管理組合活動のヒントを見つけていただけるよう、管理組合交流会を開催いたしました。当日は29名の参加があり、マンションの規模別に5つの グループに分かれて交流しました。各グループの交流は活発で、「楽しかった」「参考になった」などの意見が多数寄せられました。

最後に、各グループから交流内容の発表があり、コメンテーター(弁護士、建築士)から交流会の総括をしていただきました。

総括では、「マンションは一つの行政区のようなものであり、マンション内の法律である規約が不十分であるなら改正し、いい方向に向かえばマンションの資産価値も上がる」ということや、「大規模修繕工事の際には、コンサルタントや施工業者と良い 信頼関係を築き、お互いの距離を縮めることが工事をスムースに進め、良い仕事をしてもらうコツである」との話がありました。

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