らいふあっぷVOL.57(PDF)
平成30年度「管理組合交流会」報告
この交流会は他の管理組合との情報交換により、管理組合運営の課題解決のヒントを見つけていただく場として定期開催しています。
今回は33名の方が、1部は築年数ごとに、2部は総住戸数ごとに各々5グループに分かれて、持ち寄った様々な悩みごとについて他の参加者と意見交換を行うとともに、最後には各グル-プごとに交流内容を発表いただきました。
その後、コメンテ-タ-(弁護士・建築士)からのアドバイスもあり、参加者から「有益な情報交換ができた。」「他のマンションの取り組みがよくわかり、参考になった。」といった感想や、「開催頻度を増やして欲しい。」などの要望が寄せられました。
第2部はこちら
「大規模修繕工事見学会」の中止について
平成31年3月10日(日)に実施を予定していました「大規模修繕工事見学会」ですが、先日、見学をさせていただく予定でしたマンションの管理組合様から、諸事情により大規模修繕工事の開始時期が遅れるとのご連絡がありました。
そのため、誠に残念ですが、今年度の実施は中止とさせていただきますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
また参加を予定されていた皆様には、ご迷惑をお掛け致しますことを深くお詫び申し上げます。
DVD視聴サ-ビスに10月・11月に開催したセミナ-(6講座)を追加しました。随時、住まい情報センタ-の4階で、無料で同時に2名まで視聴いただけます。
マンション管理に関する紛争を取り扱う「かいけつサポート(認証紛争解決サービス)」について/法務省
マンション管理に関するトラブルにあった場合の解決手段の一つとして、添付リンクをご確認ください。
URL:http://www.moj.go.jp/KANBOU/ADR/index.html
添付PDFパンフレットも併せて掲示ください。
認証紛争解決サービス(かいけつサポート)パンフ
「KYB(株)及びカヤバシステムマシナリー(株)が製造した免震・制振オイルダンパーの国土交通大臣認定等への不適合について」の相談窓口が「住まいるダイヤル」で設置されました~公益財団法人住宅リフォ-ム・紛争処理センタ-
これを受けて、公益財団法人住宅リフォ-ム・紛争処理センタ-「住まいるダイヤル」では、消費者の皆様への相談窓口を設置しました。
相談窓口 http://www.chord.or.jp/news/7327.html
平成30年度「マンション管理の基礎知識」基礎セミナー報告
平成29年度「 大規模修繕工事見学会」報告
平成29年度「管理組合交流会」報告
この交流会は他の管理組合と情報を交換することで、管理組合運営の課題を解決するヒントを見つけていただく場として定期開催しています。
今回は29名の参加者が、築年数と総住戸数を基本に2部制5グル-プに分かれ、持ち寄った様々な悩みや困りごとについて、他の参加者と意見を交換したり、体験談を披露しあって、有意義な時間を過ごしました。
各グル-プには交流内容を発表いただき、コメンテ-タ-(弁護士・建築士)からの講評もあり、参加者からは、「有益な情報交換ができた。」「他のマンションでの取り組みがよくわかり、参考になった。」などの感想が寄せられました。
第2部はこちら
【重要】 民泊に関する重要なお知らせ
特区民泊の改正マンション標準管理規約における取扱いについて(通知)
平成29年度 「マンション管理の基礎知識」基礎講座報告 11/12, 11/25
民泊に関する重要なお知らせ「マンション管理規約の見直しについて」
子供が廊下を走ったり跳んだりする音が、階下の居住者の社会生活上受忍すべき限度を超えているとして、損害賠償請求が認容された事例/東京地判 平成19年10月3日
- ●事件の概要
- Yの長男がY住戸を走り回ったり跳んだり跳ねたりする音(本件音)が、ほぼ毎日、50〜65dB程度、午後7時以降、時には深夜にも階下のX住戸に及ぶこともしばしばあり、長時間連続したこともあった。
Yは、XがY住戸を訪ね話し合った際には「これ以上静かにすることはできないので、文句があるなら建物に言ってくれ」と乱暴な口調で突っぱね、Xの妻がYと会った際に「静かにして下さい」とYに頼んでも「警察でもどこでも行けばよい、どうせ理事会では何もしてくれないのだろう」と言うなど、Xの申入れに取り合おうとしなかった。
管理組合は、Xの申入れに基づき、日常の生活音について配慮することを求める内容の書面を掲示板に掲載したり本件マンションの各戸に配布したりしたが、Yによる改善はなかった。
Xは、やむなく訴訟等に備えて騒音計を購入して本件音を測定するほかなくなり、精神的にも悩み、Xの妻には、咽喉頭異常感、食思不振、不眠等の症状も生じた。
XはYに対し、騒音の差止め及び損害賠償を求める旨の調停を求めたが、Yはこれに応じず調停不成立により、調停は終了した。
そのため、XからYに対し、本件音が受忍限度を超えていると主張して、不法行為による損害賠償請求権に基づき、慰謝料及び弁護士費用の支払いを求めた。 - ●問題点
- Yの長男が住戸を走り回ったり跳んだり跳ねたりする音(本件音)は、一般社会生活上、階下に居住するXが受忍すべき限度を超えていたか否か。
- ●判決内容
- 判決は、ほぼ毎日本件音がX住戸に及んでおり、その程度はかなり大きく聞こえるレベルであり、時には深夜にもX住戸に及ぶことがしばしばあり本件音が長時間連続してX住戸に及ぶこともあったことを指摘し、「Yは、本件音が特に夜間及び深夜にはX住戸に及ばないようにYの長男をしつけるなど住まい方を工夫し、誠意のある対応を行うのが当然であり、XのYがそのような工夫や対応をとることに対する期待は切実なものであった」と述べました。そして、YがXに対して、「これ以上静かにすることはできない、文句があるなら建物に言ってくれと乱暴な口調で突っぱねたり、Xの申入れを取り合おうとしなかった」という事実につき、「その対応は極めて不誠実なものであった」と評価しました。
そして、判決は、特にYの住まい方や対応の不誠実さを考慮した結果、「本件音は、一般社会生活上Xが受忍すべき限度を超えるものであった」と述べ、XのYに対する損害賠償請求として慰謝料30万円及び弁護士費用6万円の支払いを命じました。 - 【判決の意味】
- マンションの騒音につき、生活音が他の住戸に聞こえれば直ちに違法というわけではありません。マンション内の騒音問題で、その騒音が違法と評価され不法行為を構成するか否かについては、受忍限度論という理論が採用されています。これは、一般社会生活上受忍すべき限度を超えているか否かを基準に、超えていれば違法と評価する基準です。裁判では、当該騒音が受忍限度の範囲であるかどうかが争われることになります。
本判決は、子どもをしつけるなど住まい方を工夫し近隣からの申入れに対し誠意ある対応を行うべきであり、Yの対応が不誠実であったことを、Xの受忍限度を超えたことの理由として強調している点が特徴的であり、受忍限度を超えた近隣騒音トラブルの一事例として参考になります。 - ひとことコメント
- 本裁判例の事案のYが、仮に、Xからの申入れに対し誠意ある対応をしていたのであれば、Xの精神的な負担は軽減されたでしょうし、判決においてもXの受忍限度を超えないという判断がされた可能性があります。そもそも、仮にYが誠意ある対応をしていたのであれば、Xは訴訟提起する必要はなかったかもしれません。 近隣住民同士で相手を思いやり良好な関係を築くことが重要だと、再認識できる裁判例です。
なお、本件と同様に、上階の騒音が階下に対し違法と評価された裁判例として、東京地判平成24年3月15日(判時2155号71頁)等も併せて参考にしていただければ幸いです。
分譲マンションの長期修繕計画の作成を支援しています!
大阪市では、分譲マンションを安全で快適な住まいとして適切に維持して頂くため、管理組合が長期修繕計画の作成や見直しを専門家に委託する費用の一部を補助しています。
長期修繕計画の作成、見直しをご検討中の管理組合様は、まずはお気軽にご相談ください。
補助対象
・マンションの現状調査・診断費用
・ 長期修繕計画の作成費用
補助内容
・補助対象経費の1/3
・ 限度額 30万円/件
お問い合わせ先
大阪市都市整備局企画部住宅政策課住宅政策グループ(大阪市役所6階)
TEL:06-6208-9224 FAX:06-6202-7064
(分譲マンション長期修繕計画作成費助成制度ホームページアドレス)
http://www.city.osaka.lg.jp/toshiseibi/page/0000267019.html
「マンション管理フェスタ2017」 講演:超高齢社会におけるマンション居住者の支え合いの必要性と課題
<<フェスタで講演>> 超高齢社会におけるマンション居住者の支え合いの必要性と課題
これからの時代は、自分や身近な人がいつ認知症になってもおかしくないと考え、みんなが安心して気持ちよく暮らしていくための居住者同士の関係作りがより重要になっていくと思います。 国も地域包括ケア体制を自治体ごとに整備していくことを、今後の大方針として取り組んでいます。住民同士の支え合いが、マンションに限らず地域の中でますます重要になると思います。
そうは言っても、住民同士の支え合いを何から取り組めばよいのかとお思いでしょうから、そのヒントとなる取り組み事例をご紹介します。
宮城県仙台市の404戸32階建てタワーマンションでは、東日本大震災時に1階の共用スペースをマンション内の避難場所にして、炊き出しを行うなど助け合った経験から、建物を共有しながら住んでいる者同士が何かあった時は協力し合うことや、住民同士のつながりの大切さを認識し、コミュニティ活動を積極的に取り組むようになりました。
【気になる人を身近な居住者が集まって支える取り組み事例】
神奈川県川崎市野川地区は、2万8千人位の方が住まわれている大きな地区で支えが必要な人に対し、ボランティアグループがさまざまな活動を行っています。長く続けておられる活動は、公共施設「いこいの家」を借りた月2回のミニデイです。お昼の時間帯に、高齢者の方に限らず、地区内にお住まいの方なら誰でも参加でき、子育て中のお母さん方も混ざって昼食作りをし、みんなで一緒にわいわい言いながら悩み事や困り事を相談し合う場を提供しています。
高齢化の進むマンションにおいても、管理組合のイベントや集会所での集まる場だけでなく、身近な家に集まって気の合う人同士がお茶を飲みながら話ができる場をつくることが必要ではないでしょうか。
【食べることを通じた支え合いの取り組み事例】
神奈川県横浜市の公田町団地という、昭和30年代に開発された集合住宅団地では、空き店舗になった商業施設に、団地の自治会と区役所、地域包括支援センターが連携して、住民同士が支え合う組織「NPO法人お互いさまねっと公田町団地」を立上げました。 そのメインの活動が、食堂設備を整えたコミュニティ食堂です。お昼のみ週5日も営業しています。
近所でひとり暮らしの人がいた場合、みんなで安否確認をしましょうとよく言われますが、ずっと見張っている訳にはいかないですから、こちらの団地では、気になる方が最近見えないよねとなって自宅に電話し、応答がなければ安否を確認、あるいはこのようなメニュ-だから食べにいらっしゃいよと、声かけすることで、何げない安否確認・支え合いにつながっています。洗剤やトイレットペーパーなども食堂の一角で販売して、気軽に買いに来てもらえるようにしています。また、そこでは、脳トレマージャンや、健康体操なども行っています。マージャンだとひとり暮らしの男性も参加してくれるそうです。
NPO法人で中心になって活動している70代の女性は、ほぼ毎日、食堂の準備、青空市の準備に来られています。「なぜそんなに毎日頑張れるんですか?」と聞くと、「私は頑張っているのではありません。ここに来るのが楽しくてしょうがない。ここに来て、毎日のように顔を合わせる人、何げない話をすること自体が自分の生きがい・張り合いになっているし、楽しくなかったらこんなの続けられないですよ。」とおっしゃっていたのが印象的でした。
【複数のマンションが協力した取り組み事例】
宝塚市白瀬川両岸地区に立ち並ぶ民間マンション群では、共通する課題である孤立化・孤立死、支援が必要な居住者への対応について、地域の社会福祉協議会の呼びかけからつながりを作り、近所の8つの分譲マンションが協力して取り組みを始めました。
マンションでは、とかく共有財産を管理するとなると、外部から人が入らないようにすることを考えがちですが、高齢化の対応となると、外部から人が入ること自体が自分たちの財産をよりうまく活用して、生活を豊かにするメリットもあり、これからは発想を変えて取り組んで行く必要もあるのではないかと思います。
【福岡県大牟田市、認知症SOSネットワーク模擬訓練の事例】
大牟田市では、この訓練を2004年頃から実施しているそうです。決められた訓練日に認知症役の人に、小学校区内を朝10時頃から午後3時頃まで歩き回ってもらい、この人は認知症の方だと思えば参加している市民が「大丈夫ですか?」「どちらに行かれるのですか?」と声をかける訓練です。この訓練を始めた最初の年は、参加した市民は9人で、実際に声掛けが出来た人は1人だけでした。
究極的には、共有財産を持った共同体として、コミュニティを活かして、いかに居住者が安心して暮らすことができるようにするのか。 これまでにはない、自分たちのマンションの特性や住んでいる人の特性を活かしながら、新たな管理組合の取り組みが求められて来ると思います。
管理組合の役員は、苦情が持ち込まれたりして大変な仕事であることは間違いありません。しかし、大変なことの中でも楽しみを見つけること、単にやり甲斐ということだけでなく、自分が関わることで少しでも住んでいる人たちの笑顔が見れる、あるいは住んでいる人同士の何か助け合いが生まれるという経験を多くの人が共有しながら取り組むことは、マンションという人と人とのつながりの中で暮らしている良さではないかと思っています。
超高齢化が進むこれからの時代は、大変な時代だと思うだけでなく、私たちなりの知恵で生き抜いて行く必要があります。まさに、世界のどこの国も経験をしたことがないことです。この時代をどう工夫して、取り組んでいくかが、全世界から注目されていると思っています。
「マンション管理フェスタ2017」開催速報
「マンション管理フェスタ」は、専門家団体や賛助団体、協力団体の協力を得て、2年に1度開催しています。2017年も各団体のマンション管理に関する展示や専門家とのおしゃべりコーナーのほか、講演会やAEDの操作体験など盛りだくさんのプログラムをご用意。大勢の方が訪れ、「マンションでの支え合いのヒントをもらえた」「専門家の方とおしゃべりし、フェスタならではの情報が得られた」などの感想をいただきました。
<<フェスタで講演>> 超高齢社会におけるマンション居住者の支え合いの必要性と課題
ご自身もマンションの副理事長などをされた経験もあるという児玉善郎先生にお越し頂き、ご講演いただきました。さまざまなデータから超高齢化社会をひも解き、認知症の実情や、マンション居住者の支え合いを進めている事例について大変わかりやすく説明していただきました。お住まいのマンションにも身近に迫っている課題とあって、皆さん真剣に聞き入っていました。
※ 詳しくは次号でご紹介します
<<フェスタで発表>> 自主管理による管理組合の活動
<<フェスタで体験>> AEDの操作体験
<<専門家とのおしゃべりコーナー>>
●大阪弁護士会
●大阪司法書士会
●大阪土地家屋調査士会
●(公社)大阪府不動産鑑定士協会
●近畿税理士会
●(公社)大阪府建築士会
<<マンションの取り組み紹介>>
<<お役立ち情報コーナーも>>
賛助団体や協力団体の協力により、マンション管理に役立つ情報を提供するコーナーを設置しました。来場者はそれぞれのブースを訪れ、興味のある説明に耳を傾けていました。
大規模修繕・耐震改修情報
●(一社)マンションリフォーム推進協議会 近畿支部
●大阪ガス(株)
●(独)住宅金融支援機構 近畿支店
●大阪市住まい公社
●大阪市
設備情報
●(株)エヌ・ティ・ティ マーケティングアクト
●(一社)日本エレベーター協会
●(公社)立体駐車場工業会
建替え情報
●(一社)不動産協会 関西支部
防災・防犯情報
●大阪府錠前技術者防犯協力会
●大阪府防犯設備士協会
●大阪市消防局
組合活動情報
●(一社)マンション管理業協会 関西支部
● (公財)マンション管理センター